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酒は睡眠に効果がある?〜寝酒・ナイトキャップ

 
酒は睡眠障害の解消に役立つのでしょうか?

結論からいえば、少量をたしなむ程度であれば、すみやかに眠りにつくことができるとともに、健康を増進することにもなります。そうではなく、日増しにアルコールの量を増やすようなアルコール依存症になると、耐性がついてきて量が多くなり、酒で睡眠の質が悪化します。もちろん健康にも悪いでしょう。

眠るためのお酒を寝酒、あるいはナイトキャップといいます。
たとえば少量の酒ならば、日中の仕事のストレスを和らげて眠気を誘い、すみやかに入眠できる効果があるでしょう。少量の酒は高ぶった神経を静めてくれるのです。

これは少量の酒を飲んだとき、脳内に抑制性神経伝達物質であるギャバが増えるからです。ギャバには、興奮を静める働きがあるとともに、血圧を下げて精神を安定させる作用があります。つまりリラックスの神経である副交感神経を優位にさせるのです。酒量をコントロールできる人にとっては、酒は睡眠のよきパートナーとなることでしょう。酒は百薬の長といわれるのも納得がいきます。これは、少量でも害になるタバコ(喫煙)とは違う点です。

 


しかし、なにごとにも限度があります。
酒を飲むと気分が良くなるので、つい量を増やしてしまいがちです。またストレスが強いと、少量の酒では眠れなくなり、どうしても酒量を増やしていってしまうわけです。

少量の酒は睡眠によい効果をもたらしますが、晩酌の酒量が多くなってくると睡眠の質が劇的に悪くなります。寝酒の量が多くなると、睡眠をコントロールしている脳幹部がまひしてしまい、深い睡眠が取れなくなります。そうなると浅いレム睡眠ばかりが現れることになり、夢を多く見ることに。しかも体と脳に負担がかかっているので、悪夢であることが多いのです。

多量の酒は睡眠周期のなかの、深い眠りであるノンレム睡眠を少なくします。ノンレム睡眠は眠り始めの3時間(とくに最初の90分)に多く現れ、成長ホルモンを分泌します。このときに細胞の修復が行なわれ、体のメンテナンスが実施されます。ノンレム睡眠時に免疫力も高まるため、ガンの予防にも大切な時間帯です。

酒が睡眠にいいといっても、飲みすぎてしまっては細胞の修復が行なわれず、免疫力も低下するわけです。そうなると病気にかかりやすくなり、健康を害してしまいます。さらにナイトキャップとして多くの酒を飲むと、睡眠中に膀胱に尿がたまってきて、夜中にトイレにいくことになってしまいます。これが眠りをさまたげ、睡眠の質をさらに悪くすることに。

酒を飲むとトイレが近くなるのは、脳下垂体の後葉から分泌される抗利尿ホルモン(バソプレッシン)が抑制されるため。(やはり脳幹部がまひしているわけです)これにより脱水症状になるため要注意です。もしトイレにいくことがあったら、そのあと水分を補給しましょう。水分不足になると、寝ている間に血栓ができて心筋梗塞、脳梗塞の危険性があるからです。

 


酒を睡眠のために飲むときは、少量を心がけましょう。
寝酒をすると、たしかにその直後に強い眠気をもよおします。これはアルコールによって、体温が急激に下がるからです。ところがスンナリ眠れたとしても、途中で目覚めやすくなります。これは約3時間後にアルコールが分解されて、アセトアルデヒドという毒素にかわるため。この毒素が交感神経を活発にさせて、体温や心拍数を上げてしまうため、目覚めやすくなるのです。

これを回避するためには、寝る3時間前までに晩酌を済ませるとよいでしょう。
そうすればちょうど寝入るころにアルコールからアセトアルデヒドへの分解作業が完了し、この毒素によって眠りが妨げられることがなくなります。なので寝る直前の”寝酒”よりも、3時間前に飲む”晩酌”のほうが、酒を睡眠に役立てる安眠の方法としては適しているかもしれませんね。また寝るまでに水分を排出できるので、夜中にトイレに起きることもなくなります。

どうしても酒を睡眠の直前に飲む”寝酒”(ナイトキャップ)をしたいという人は、少量の酒にとどめておいてほうがいいでしょう。ビールだと酔いがまわるまでに量が必要になるので、少量でも酔いがまわる”強めの酒”が適しています。強めの酒を少量だけ飲むのです。アルコール度数の強いウイスキーであれば、少量だけで済み、夜中にトイレにいくこともなくなります。

ウイスキーに炭酸水を加えたり、お湯で割ったりすると、胃の働きを活発にするため、アルコールの吸収力が高まります。そのため少量のアルコールでも、すぐに酔いがまわってきます。

ただしお酒に弱い人や、ふだん飲んでいない人が酒を睡眠障害を解消するために飲むと、なれない刺激でかえって交感神経が優位になってしまうことに。そうなると、目が冴えて眠れなくなるので注意しましょう。

 


また酒といえば肴、つまみですが、酒を睡眠に役立てる場合は、できるだけ”つまみ”はないほうがいいでしょう。お腹に食べ物を入れると、睡眠中に消化活動が始まってしまい、腸の体温が上昇するので、体温が下がりづらくなります。もし何かをつまみたいのなら、デンプン質のもの(クラッカーなど)や”くるみ”がいいでしょう。

くるみに含まれるマグネシウムは、ストレス解消に役立ち、カルシウムの吸収率を高めるので、神経を沈静化させる効果があります。またくるみには、精神を安定させるビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は精神のビタミンといわれています。そのほか、くるみの大半を占める良質の脂質が、アルコールから胃壁を守ってくれます。
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